9/18/06 台風13号 宮崎・延岡市の竜巻 毎日新聞より
竜巻とは積乱雲や積雲に伴って発生する、強い上昇気流をもった激しい渦巻きのことをいう。規模の大きさは日本人研究者にちなんで「藤田スケール」と呼ばれ、レベルは「F」で示される。米国では年間750個もの竜巻が発生し、風速が毎秒93~142メートルの「F4」「F5」の大規模な竜巻が年間2~3%発生し、多くの死者を出すなど被害も大きい。
第一印象
昔ツイスターという映画があった。すさまじい破壊力のスケールF5の竜巻はGod’s Finger(神の指)と呼ばれていた。恋愛部分は余計だが、竜巻オタクと言えそうな調査団の試行錯誤と狂ったような熱気がわりとおもしろい映画だった。彼らとは、全然ちがうのだが、XファイルのThe Lone Gunmenや マックス・ヘッドルームのビッグタイムTVに通じるように思う。(共通点は乗っている改造バンだけかも)
私は藤田スケールの藤田博士にほんのちょっとした思い入れがある。アメリカの気象についての雑学本(非常によくできた英文ガイドブックである)、The Weather Bookという本を読んでいて、日本人の名前が出てきたのだ。藤田先生のインタビュー記事だった。
研究歴と成果 - 広島と長崎の核爆発の威力を研究していたこと、シカゴ大学に招聘されたいきさつ、竜巻のダメージを航空調査したこと、データとして理想的な竜巻との遭遇 - について短くまとめられたものだ。かれこれ10年近く前に読んだが、その中の一文が非常に心に残っている。しかし、今さきほど久しぶりに本を開いてみて、自分の思い違いであったことに気づいた!
記事には、
渡米した当初、英語が心もとなかったのでスケッチや図でコミュニケートする能力が高まった。
と書かれていた。それを私は10年来ずっと
「渡米した当初、英語が心もとなかったが、言葉が苦手なおかげで、スケッチや図を描くことで物を考え、ビジュアルに理論を組み立てることを覚えた。それがダウンバーストの解明につながった。」
と思い込んでいた。
言葉が苦手だからこそ、ビジュアルにものを表現することを覚え、大発見をした、と思っていたのだ。外国語が苦手だから得したこと、と勝手に解釈していた。だから親近感を持っていたのだが・・・。
もう一度インタビューを読み直した。研究が趣味で、残りの人生を風害から人間を守ることに費やしたい、とくくられていた。ウィキペディアの記事や、あっと九州の記事を読んでも、やっぱり大学の研究室で偉そうにふんぞり返ってる教授ではなくて、こつこつと研究を重ねる職人さんのような先生の姿が思い浮かんだ。先生のご子息(ミシガン州立大の地震学教授)によると、亡くなられて最初にお悔やみが掲載されたとき、先生にふさわしく新聞のお天気のページに載せられた、ということであった。
藤田先生、竜巻で亡くなられた方々のご冥福を祈ります。